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Hollo's style
-ホッロースタイル-
進化を重ねながら
受け継がれていく伝統工芸
ホッロー家の歴史の結晶“ホッロースタイル”ができるまでProcess and History of Hollo’s style
今でもまだなお進化を続けるホッロースタイル。
現在の独自のスタイルが出来上がるまでに、様々な苦労や出逢いがあったということでした。
そのことについて直接、現職人のホッロー・ラースロー氏にお伺いしました。
国の文化を背負った二人―ホッロースタイルの原点―
現職人、ホッロー・ラースロー氏の父ミハーイ氏と母カタリン氏は、二人ともにハンガリー国内で評価の高かったアーティストでした。1929年のバルセロナ万博では、ハンガリーパビリオンでの展示として家具の制作を共同で行っています。
二人はブダぺスト近郊の町、グドゥルーにて工房を設立しますが、その後訪れる社会主義体制によって、厳しい年月を強いられます。
しかし、家族で苦難を乗り越え、1958年には、再び制作活動を再開します。
継承と進化―地方文化の吸収―
ホッロー・ラースロー氏は、父親からペインティング技術を受け継いで、1968年には工房をヤースドージャという村に移転します。1970年代にはそのヤースドージャにおいて、村独自のペインティングスタイル“ヤースドージャ・スタイル”を形成します。
彼のフォルクアートは、工房の移転や人々との出逢いと共に様々な地方の文化を吸収し、進化を続けます。
その結果、アルフルド地方(ハンガリー東部)の様々な地域や民族に伝わる家具の装飾・デザイン、民俗性の融合された、独特のモチーフ“ホッロースタイル”が、確立されたのです。
80年の歴史とこれからのホッロースタイル
一家で制作活動を続け、その歴史もおよそ80年を数えます。
二代目であるラースロー氏の子どもたちも、すでに成人していて、現在は彼らも制作活動に関わり、ホッロー家のモノづくり活動に新しい文化を吹き込んでいます。
ハンガリーの時代の変化と共に、およそ80年の歴史を歩んできたホッロー一家のモノづくり活動は、ハンガリーの伝統工芸を未来へと受け継ぎながら、現在も、ヤースドージャに佇む小さな工房にて進化をつづけています。
現職人ホッロー・ラースロー氏